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OEM事例紹介

製造業の皆様へ

独自技術の商品化のすすめ

point 生き残りを賭けた事業の多角化と課題

 

「価格破壊」「良いものをより安く」そんなフレーズが当たり前のものになってから早10年以上が経ちます。消費者としてはありがたい「低価格化」ですが、いつもしわ寄せが来るのは製造業。時間と費用をかけて設備を導入し人材を育て高度な技術を蓄積しても、コストはたたかれ、不況になれば出荷数も減るのが現実。せっかくの独自技術が宝のもちぐされになってしまっている製造業が増えていると聞くことが多くなりました。

 

そんな製造業の会社が次に考えるのが事業の多角化。部品メーカーであれば単価や利益率の向上を狙って完成品の開発を考え、完成品メーカーなら新規の販路開拓を狙って新商品の開発を考えます。しかしながら、今まで蓄積してきた技術と異なる分野に後発メーカーとして進出するのには多くのリスクと、何より多くの時間を必要とします。スピード経営の時代と言われる現代において、新規分野の技術を蓄積するのに多くの時間をかけるのは致命的とも言えます。事業の多角化は製造業が生き残りを賭けて進化するためには不可避な戦略ですが、同時にリスクの低減と開発のスピードアップを図る必要があります。又、既存技術とのシナジーを最大限に高める工夫も同時に検討しなければなりません。

 

 

point 効果的なOEM委託の活用

 

製造業の会社が新商品開発を検討する際のひとつの解決策としてご提案したいのは、自社の独自技術をコアにした新商品開発のOEM委託です。とかくOEM委託というと自社の技術が流出することや、逆に自社の技術が空洞化することを恐れる向きがあります。確かに、自社のコア技術も含めて全ての開発を外部に委託してしまうと、そのような問題が中長期的に顕現してくるものです。しかし、コア技術は自社に持っておきながら、その技術を応用した商品の開発を委託することは、自社のコア技術の蓄積と新商品の開発を同時に行うことに繋がり、既存事業と新規事業のシナジーを高めることにも繋がります。つまり、外に委託する分野と自社で開発する分野を予め明確に定めておくことができるか否かが成功の鍵となります。

 

例えばフィルター技術を持っている会社が空気清浄機を開発することを例に考えてみます。その会社はフィルターに関しては高い技術を持っており多くの研究開発を行っていることでしょう。しかし、空気清浄機を開発するためには、電子回路の設計や筐体の設計、更には各種安全基準への準拠やアフターメンテナンスまで、幅広い業務に対応できることが必要になります。これらの機能を全て一から自前で整えることは大変なことです。一方で、自社のフィルターを用いた空気清浄機の開発をOEM委託することを考えてみます。自社のコア技術としてのフィルター技術はその会社に残り、又、新商品開発を通して得られる技術はそのまま自社に蓄積されます(つまり、技術の空洞化は避けられます)。更に、新商品の開発・展開に必要な各種のインフラは、自前で整備せずともOEM先の会社のインフラをそのまま利用することができます。

 

 

point 受け身の事業モデルを変革して攻める製造業へ

 

さらに、フィルターのみを販売していることに比較すれば、商品単価・利益率の向上を狙うことも可能です。これまでの取引先に部品としてのフィルターだけでなく、完成品としての商品を売り込むことも可能になるかもしれません。つまり、その会社の取引先からOEM開発として業務を受託する機会が増えることになります。

 

製造業は取引先の事業縮小や販売数低下に影響を受けやすいものですが、それは製造業が受動的な取引関係を継続しているからであるとも言えます。積極的・能動的に取引先に事業拡大に取り組ませることができれば、製造業は元々高い技術を蓄積しているだけに、飛躍的に進化を遂げることが可能になります。取引先の業績に左右されず自社のコア技術を活かす、そのためにもOEM委託の検討をお勧めします。